2017年9月21日木曜日

1973年  ポルシェ 914-4


1973年 Porsche 914 
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どちらかというと、ポルシェとしては虐げられてきた存在だったと思います。

1960年代後半、低価格のエントリーモデルの導入を考えていたポルシェと、スポーティーなイメージ向上を考えていたフォルクスワーゲンのパートナーシッププロジェクトで誕生したのが Porsche914です。販売経路や名前に関して当初色々あったようで、そんな混乱の生い立ちもあって、導入当時はいくつかの問題のせいで、ひどく批判された・・・と何かに書いてありました。実際良い車でしたが、非力な1.7Lエンジンと逆転して積まれたミッションの事のようです。しかし、今見ても随所にポルシェらしいところが有り、タルガトップにもかかわらず当時の911と同等のボデー剛性があり、スポーツカーとしての資質を十分満足させるものだと思います。ビートルの部品を流用して低コスト化が図られていますが、選定にはこだわった様子がうかがえます。
当時カルマンで組み立てられた、914-4をポルシェに持ち込んで2.0L-6気筒エンジンを搭載したモデル914-6は、エンジンだけの違いだっただったとしても素晴らしいと絶されたようです。しかし、高すぎてあまり売れず2年で生産を終了しています。
そんな経緯もあってかどうかわ・・・分かりませんが、1973年に2.0Lエンジンと915ミッションに変更を受け加速性能と操作性の問題は、解決されたようです。
1.7Lエンジンと2.0Lエンジンには大きな差が有りました。1.7LエンジンはVW独自の設計エンジンで、2.0Lエンジンは、ポルシェのエンジニアによって再設計されたVW製のエンジンです。ボアストロークを変更して、クランクを改善し新しい設計のコンロッドが奢られています。バルブ径も大きくなりヨーロッパ仕様で100馬力になりました。
こうして、混乱の中1973年にPorsche914は、最終形のお買い得で価値あるスポーツカーになります。1976年の生産終了までに、115,596台の4気筒モデルが生産されました。この数字は、当時のポルシェの規模を考えると大成功の部類に入る数字だと思います。


実際のこの車をドライブしてみると・・・・・
911よりフラットな印象を受ける広いコックピットからは、良き時代の堅実なドイツ社の雰囲気が味わえます。シート位置は低く、快適です。73以降の915ミッションでは、トランスミッションの逆転による操作系の違和感もかなり良くなっています。それでも、ナロー同様に、シフト操作には少し慣れが必要かもしれませんが、この操作を受け入れることが出来れば、運転は慣れる毎に楽しくなっていくはずです。床から生えたペダル類も、シート位置が低いせいか911より操作しやすいと個人的には思います。メーター類の配置も完璧で、社外ステアリングなどで邪魔されていなければポルシェらしく見やすいです。2.0Lエンジンと5速ミッションの組み合わせは、実に快適な高速巡行を可能にしています。タルガトップでありながら、ボデーは実にシッカリしていて、やな振動やバタつきは殆どありません。現代でも十分通用する剛性感・・・ここが素晴らしいと思いましうた。街中でのゆったりした加速では、いいナローに乗った時のように船が進むような転がり感があり、正にポルシェです。エンジンは多少バタバタいいますが、ハンドリングや動きの質は、振動も少なくスポーティーでポルシェそのものだと思います。空調とシフトフィーリングが改善されれば、現代の小型スポーツカーと比べても遜色がないでしょう。



この車は、ボデーが大事です。

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